ボードゲームを使ったSSTとは?
ボードゲームを使ったSSTとは?
遊びを楽しみながら、順番を待つ力、自分の考えを伝える力、 相手の話を聞く力などを育てる活動をご紹介します。
こんにちは。放課後等デイサービスのクラップです。
クラップでは、個別の学習活動だけでなく、ほかの児童や職員と一緒に取り組む グループワークも行っています。
グループワークの中で、子どもたちが楽しみにしている活動の一つが ボードゲームです。
ボードゲームは、みんなで楽しく遊ぶだけの活動ではありません。 ルールを聞く、順番を待つ、自分の考えを伝える、相手の話を聞くなど、 日常生活や集団生活で必要となるさまざまな力を練習する機会になります。
今回は、クラップで行っている ボードゲームを活用したSSTについてご紹介します。
SSTとは?
SSTとは、ソーシャルスキルトレーニングの略称です。
人との関わりや集団生活の中で必要となる力を、 実際の場面に近い活動を通して練習していきます。
SSTでは、例えば次のような力を育てていきます。
- 相手の話を最後まで聞く
- 自分の気持ちや考えを伝える
- 順番やルールを守る
- 困ったときに相談する
- 相手の表情や反応を確認する
- 気持ちを切り替える
これらの力は、説明を聞くだけで身につけることが難しく、 実際に人と関わりながら経験を重ねることが大切です。
ボードゲームには、こうした経験を活動の中へ自然に取り入れやすい特徴があります。
ボードゲームで育てたい5つの力
説明を聞き、ルールを理解する力
初めて取り組むゲームでは、遊び方や約束を確認する必要があります。 職員の説明を聞き、分からない部分を質問しながら活動を始めることも大切な練習です。
クラップでも、初めてのゲームを前にして 「このゲーム、やったことがない」と、不安な気持ちを伝えてくれる児童がいます。
そのようなときは無理に参加を促さず、ゲームの流れや終わりの見通しを具体的に伝えます。
順番を待つ力
ボードゲームでは、自分の番だけでなく、 ほかの人が考えたり操作したりする時間があります。
ただ静かに待つだけではなく、ほかの人の考え方を見たり、 次の自分の行動を考えたりする時間にもなります。
順番が分かりにくい場合には、職員が「次は誰の番か」を一緒に確認し、 見通しを持って参加できるようサポートします。
自分の考えを伝える力
協力して進めるゲームでは、 「ここに置いた方がいいと思う」 「次はこのカードを使いたい」など、 自分の意見を言葉にする場面があります。
相手の意見を聞いたうえで相談したり、 自分の考えを変えたりすることも、ボードゲームの中で経験できます。
言葉で伝えることが難しい場合には、 職員が選択肢や伝え方の例を示します。
困ったときに助けを求める力
分からないことや困ったことがあっても、 自分から伝えることに難しさを感じる子どももいます。
ボードゲームでは、 「ルールが分からない」 「どこに置けばよいか迷っている」といった困りごとが表れやすいため、 助けを求める練習を行いやすくなります。
「もう一度教えてください」「ここが分かりません」など、 具体的な言葉を一緒に確認します。
勝敗を受け止め、気持ちを切り替える力
ボードゲームには勝ち負けがあるものも多く、 負けたときに悔しくなったり、 思い通りに進まず不安になったりすることがあります。
大切なのは、悔しい気持ちをなくすことではありません。 「悔しかった」「もう一回やりたい」と気持ちを言葉で伝え、 次の活動へ切り替えていくことを目指します。
職員は勝敗だけでなく、 最後まで参加したこと、相手の話を聞けたこと、 困ったときに相談できたことなども一緒に振り返ります。
ボードゲームSSTで大切にしていること
ゲームに勝つことだけを目的にするのではなく、 活動中のやり取りや、一人ひとりの小さな変化に目を向けています。
クラップで行っているボードゲーム活動
クラップでは、児童の年齢や参加人数、活動の目的に合わせて、 さまざまなボードゲームを取り入れています。

素早く絵柄を見つけるゲームでは、 集中して見る力や、見つけたものを言葉で伝える力が必要です。
バランスを考えながら積み上げるゲームでは、 手先の操作だけでなく、失敗しても再び挑戦する経験につながります。
協力型のゲームでは、年齢の異なる児童同士で意見を出し合う姿も見られます。
年上の児童からアドバイスを受けたり、 自分より年下の児童に分かりやすく説明したりすることも、 大切なコミュニケーションの経験です。
初めての活動に不安がある場合
初めて取り組むゲームや、経験のない活動に対して、 不安を感じる子どももいます。
そのような場合、クラップでは最初から一人で参加することを求めず、 職員と一緒にルールを確認したり、 ほかの児童が取り組む様子を見たりする時間を設けます。
活動の時間や終わり方を事前に伝えることで、 見通しを持って参加しやすくなるよう支援しています。
実際に、活動前は不安を口にしていた児童が、 内容を理解すると「早くやりたい」と活動を楽しみに待ってくれることもあります。
安心できる方法を一緒に考えながら、 小さな挑戦を積み重ねることを大切にしています。
一人ひとりに合わせた支援
同じボードゲームに取り組んでいても、 支援の目的は一人ひとり異なります。
- ルールを理解する
- 順番を待つ
- 自分の意見を伝える
- 相手の話を聞く
- 困ったときに相談する
- 気持ちを切り替える
クラップでは、ゲームの勝敗だけを目的にするのではなく、 活動中の子どもの様子を確認しながら、 必要な声かけやサポートを行います。
必要に応じてルールを分かりやすくしたり、 職員が間に入って言葉を補ったりしながら、 安心して参加できる環境を整えています。
ご家庭でボードゲームに取り組むときのポイント
ご家庭でボードゲームに取り組む際も、 勝敗だけではなく、活動中のやり取りに注目することが大切です。
- 1 ルールは短く、一つずつ伝える
- 2 最初は大人と一緒に確認しながら進める
- 3 子どもが考える時間を待つ
- 4 困っているときは、答えではなく選択肢を示す
- 5 負けた気持ちを否定せず、言葉で表せるように支える
- 6 最後まで参加できたことや相談できたことを振り返る
子どもの年齢や理解度に合わせてルールを調整し、 無理なく楽しめることを大切にしましょう。
まとめ
ボードゲームには、日常生活につながる経験がたくさん含まれています
ボードゲームを使ったSSTでは、遊びを楽しみながら、 ルールを聞くこと、順番を待つこと、自分の考えを伝えること、 相手の意見を聞くこと、困ったときに相談することなどを練習できます。
また、勝ち負けや思い通りにならない場面を経験することで、 自分の気持ちに気づき、言葉で伝えたり、 次の行動へ切り替えたりする練習にもなります。
クラップでは、一人ひとりの発達段階や目標に合わせて、 個別活動とグループワークを組み合わせた支援を行っています。クラップでは、お子さま一人ひとりの特性や状況に合わせた支援を行っています。 お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。


